○四人一首を楽しむための札の説明はこちら
★今回使う取り札は,次の十首となります。
11.わたの原 八十島かけて 漕き出でぬと 人には告げよ あまのつりぶね

参議篁

12.天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ

僧正遍昭

13.筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる

陽成院

14.陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに

河原左大臣

15.君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ

光孝天皇

16.立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む

中納言行平

17.ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは

在原業平朝臣

18.住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢のかよひ路 人目よくらむ

藤原敏行朝臣

19.難波潟 短かき蘆の 節の間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや

伊勢

20.わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ

元良親王