○四人一首を楽しむための札の説明はこちら
★今回使う取り札は,次の十首となります。
31.朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪

坂上是則

32.山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり

春道列樹

33.久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ

紀友則

34.誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに

藤原興風

35.人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける

紀貫之

36.夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ

清原深養父

37.白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける

文屋朝康

38.忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな

右近

39.浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき

参議等

40.忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで

平兼盛