○四人一首を楽しむための札の説明はこちら
★今回使う取り札は,次の十首となります。

81.ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる
後徳大寺左大臣

82.思ひわび さても命はあるものを 憂きに堪へぬは 涙なりけり

道因法師

83.世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる

皇太后宮大夫俊成

84.長らへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき

藤原清輔朝臣

85.夜もすがら もの思ふころは 明けやらぬ ねやのひまさへ つれなかりけり

俊恵法師

86.嘆けとて 月やはものを 思はする かこちがほなる わが涙かな

西行法師

87.村雨の 露もまだ干ぬ まきの葉に 霧立ちのぼる 秋の夕暮

寂蓮法師

88.難波江の 蘆のかりねの ひとよゆゑ 身を尽くしてや 恋ひわたるべき

皇嘉門院別当

89.玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする

式子内親王

90.見せばやな 雄島の海人の 袖だにも 濡れにぞ濡れし 色は変はらず

殷富門院大輔