ここでは,市販の一般的な百人一首の取り札に点字をつけて札を作る方法を紹介します。
 まず,市販の一般的な取り札を準備します。いろいろな会社から,さまざまな札が販売されていますが,とりあえず何でも大丈夫です。
 ドラネコ君は道具にこだわって,全日本かるた協会さんが唯一,競技かるたの公式札として公認している,大石天狗堂さんの瓦型札を使っています。
 これは一セット三千円くらいしますので,ちょっとお値段が……という方には,もっと格安な札もあります。百円ショップのダイソーでは,な,何と読み札取り札全部そろって540円という札が売られています。これでも全然大丈夫です。
 また,下の句が書かれた面の裏に,上の句が書かれた札,二十枚ずつ色分けされた札などもありますが,お好みで何でも大丈夫です。
 準備するものですが,市販の札と,百首の和歌の一覧(和歌番号が明記されているもの),点字シール,そして点字シールに点字を書くための道具一式,それからハサミ,そんなところで大丈夫です。
 点字シールは,幅12ミリのテープ状のものがおすすめです。全国の点字図書館等で,10メートル500円くらいで販売されています。
 ドラネコ君は,日本点字図書館の用具事業部に電話をかけ,注文して家に送ってもらっています。送料はな,何と,かかりません!!
 そのシールというかテープに点字を書くための道具ですが,これまた日本点字図書館の用具事業部で売られている,携帯用点字盤を使っています。
 プラスチックの決行きちんとしたペンケースみたいなのに入っていて,点筆もついて,1200円くらいだったような。
 この携帯用点字盤のよいところは,幅12ミリの点字シールを固定するための専用の穴があけられているところです。点字シールをこの穴に通して固定することで,きれいな点字が書けるようになっています。
 では早速,市販の札を使って,練習用の札を作ってみましょう。(ここで紹介する方法は,あくまでドラネコ流ですので,御自身の使いやすい形で作っていただければ大丈夫です。)
 まず,目の見えている人と一緒に,取り札のパッケージを開封します。そうすると,五色百人一首以外の札は,和歌番号の一番から五十番,五十一番から百番までの札が順番に重なった状態になっています。
 五色百人一首は色別に分けられ,独自につけられた番号順に重ねられていますので,本来の和歌番号順に重ね直してもらう必要があります。
 続いて,目の見えている方に,札の向きを教えてもらい,後は全盲者でも一人でできる作業となります。
 点字シールに和歌番号と,初心者であれば上の句の決まり字(和歌が判別できる最小限の最初の数文字),上級者であれば下の句の決まり字を書き記し,それを札の好きな場所に貼ります。
 ちなみにドラネコは,取り札の裏面(文字が書かれていない面)の下端に,点字シールを貼り付けています。
 百枚の札に和歌番号や必要情報を書き記した点字シールを貼り付ければ,自作札の完成です!!
※上級者になったら,下の句の決まり字を記した札を使うようにしてください。上の句の決まり字が書かれた札を使い続けると,いつまで経ってもそれを当てにしてしまい,上達が妨げられてしまいます。
 是非,用途によっていろいろな札を自作してみてください。