ここでは,文房具屋や百均で売られている名刺印刷用紙,はがき用紙などを使って,練習用の札を自作する方法について紹介します。
 と書きましたが,点字使用者のドラネコ君が練習用に使っているのは,市販の取り札に点字をつけた札となります。
 しかし,よく名刺サイズの用紙を使って,読み上げ用の札を作っています。というか名刺サイズの用紙と,携帯用点字盤,そして百星かるた会の体験用の札数セットをカバンの中に入れて持ち歩いています。
 市販の札で自作した点字付きの札は,いつも持ち歩くには,がさばって大変です。しかし,名刺用の紙ならがさばりません。
 ドラネコ君は,いろいろなところに出かけるのですが,バリアフリーかるたの話をすると,「どんなものか是非やってみたい」と,突然言われることがあります。そういう時に,大急ぎで十種の和歌番号のみ,一枚の紙に一首分ずつ点字で書き記し,それを読み札にしています。
 ドラネコのだみ声読みで,四人一首を体験した人はだいたい,その時にドラネコがにわか仕立てで作った紙きれを,記念に持って行ってしまいます。
 この紙きれだって,札を取る練習用の札として十分使えるなあと思いつつ,手元には一つも残りません。
 ずいぶんと脱線しました。点字使用者の私にとってはそんな感じですが,弱視者にとっては,自分に合った,とても使いやすい札ができる可能性を秘めています。
 パソコンとインクジェットプリンターさえあれば,自分にとって最も見やすい文字の大きさやフォントで,札を作ることができるからです。
 札に記す内容も,御自身のレベルに応じた情報を盛り込めばよいのです。例えば葉書きサイズの紙に,縦書きで上の句の決まり字のみを超特大フォントで印刷すれば,それはもう立派なオリジナル取り札です。
 用途に応じて,御自身の状況に応じて,いろいろと工夫してみてください。その試行錯誤が,意外と楽しかったりしますから。