今回南沢さんが歌っているのは,ヴェルディ作曲のオペラ,仮面舞踏会のレナートのアリアです。南沢さんが演じているのは,レナートという人物です。レナートにはアメーリアという美しい妻がいます。しかし,アメーリアはレナートの上司,ボストン総督のリッカルドと密かに心通わせる間柄となります。それを知った南沢さん演じるレナートは,妻アメーリアの弁明に耳を貸さず、冷たく死を命じます。
 死を覚悟したアメーリアは、アリア「私は死んでまいりましょう。でもその前にこの願いを」で子供と会って最期の別れをさせてほしい」と求めます。
 南沢さんの歌っているアリアは,アメーリアの懇願を受けて,
「立て,子どもに会うことだけは許してやろう」
と妻アメーリアに命じる場面から始まります。
 アメーリアは子どものいる部屋に向かい,レナートは自分の上司リッカルドの裏切りに憤り,妻との幸福だった生活を懐かしみます。そして最後は絶望と悲しみのどん底に落ち込み,歌が終わります。
 南沢さんはこの曲の最後に,悲痛な心の叫びを表現しています。
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 ここでは南沢さんの歌っている部分にスポットを当てて解説しましたが,興味をもたれた方は是非,仮面舞踏会についてより深く調べてみてください。
解説=ドラネコ