○手作りのオペラコンサート2019『リゴレット』はこちら!
令和5年3月21日 火曜日 春分の日
 今年5月28日のコンサートで,出演者みんなで歌う曲が決まりました。
『愛の妙薬』の冒頭の合唱,『かんかんお日さま焦げる時』
そして『ナブッコ』の『行けわが想いよ黄金の翼に乗って』
の2曲です。
 せっかく私も出演者として招へいされたものですから,どんな歌が歌われるのか,内容やら背景やら,御紹介できたらと思っています。如何せん全てイタリア語の歌となりますので,前もって少しばかり内容を知らないと,聴いていても面白さが3分の2ほど消えてしまうというか,苦痛を産むかもしれませんので……。
 せっかくですから,一人でも多くの方に楽しんでいただけるよう,私なりに工夫してみようかと思う今日この頃です。
 それにしても人間の頭,いやいや私の頭のヘッポコぶりに,自分自身で呆れかえっています。どちらの歌も,以前ガチで覚えたはずなのに,いざ歌おうとして点字の歌詞や楽譜を指先でたどってみるのですが……。
「お初にお指にかかります!」
状態です。うわぁお大変!!って感じです。

令和5年2月19日 日曜日
 約1年半ぶりの更新です。実は今年5月28日,私の師匠,片岡真理氏主催で,宇都宮市文化会館小ホールを会場に,オペラの名曲を集めたコンサートを開催することとなりました。
 私は,ルッジェーロ・レオンカヴァッロ作曲のヴェリズモ・オペラの
最高峰『道化師』のプロローグを歌うことになります。

○南沢創の歌う『道化師のプロローグ』はこちら!!

せっかくですから楽しくて充実したコンサートになるよう,鋭意努力します。詳細が決まり次第,お知らせしていきますので,ぜひ足をお運びください。


7月24日 土曜日
 月に2回ペースで練習会が行われ,一生懸命参加しています。QRコード付き名刺も,いくつかのバージョンを制作し,配っています。まだ反響はないのですが,徐々に効果が出てくるといいなあと思っています。
 ビデオカメラでオペラの練習の一場面を撮影していただきました。これもQR名刺に乗せられたらなあと考えています。
○練習風景の一コマ 2021年7月24日

令和3年5月7日 金曜日
 ずいぶんお久しぶりの更新となってしまいました。前回の更新以後,活動を停止していたわけではありません。脳味噌フル回転!!で,さまざまな問題への打開策をたくさん考えました。そして,バラエティーに富む情報発信のハイテクスキルを身に着けました。
 その一つ。出演者それぞれがQRコードつきのPR名刺をもって,積極的に宣伝活動をする……。というものです。
 名刺に印刷されたQRコードを,どのデバイスからスキャンしても,個人のPRページに飛ぶように考えてみました。
 とりあえず今の私のテスト名刺に印刷されたQRコードをスキャンすると,驚きの音源が自動再生されるようにしてみました。ですが,その音源は,テスト名刺のQRコードをスキャンしない限り聴くことができない形になっていて,皆様にお聴き頂けないのが残念なところです。
 あくまで個人利用の範疇と言うことで,著作権に関わる部分をクリアしようという意図がありまして……。
 ということでとりあえず友人知人にかたっぱしからばらまいてみようかと。
 そんなことをやっているうちに,一人の人間が,目的別にさまざまなQR名刺をもって配り分ける……みたいなアイディアが湧いてきました。
 QRコードをスキャンする度に新しい情報にアクセスできたりしたら,また楽しかろうとも思っているうちに,これは巨大ビジネスのチャンスに結び付くネタになることに気付きました。学校の先生を辞めてまで取り組もうとは思わないのですが……。
 それはさておき,バリバリいろんなことに取り組んでおります。大盛況の演奏会に向けて着実に歩んでいます。

11月30日 月曜日
 昨日は小山でアヴァンティの練習会がありました。いつも通り楽しい練習会となったものの……。私は勤務する小学校の『総合訪問』なる行事の準備でヘベレケでして,ロレツが回らずアヴァヴァヴァヴァヴァヴァ……という感じでした。
 途中でみんなで話し合いをしました。コンサートをするとして,お客様からいただく入場料だけでは必要経費がとてもじゃなくてまかなえないからどうしようという方向に,話が転がりました。私が公立の小学校教員でなければ何とでもやりようがあるのですが,そこが何とも・・・。
 とにかく全世界の人々に,関係者一人一人の思いを発信し,多くの共感を得ることが大切だろうということになりました。そのためにYOUTUBEで発信するという手もあるかも……。
 といったところで,ベルコール役で今回に限ってはバリトンの今井氏が,実は金髪でニューハーフの著名花道家そっくりで,よく間違えられて微笑みかけられるといいます。御本人様と並んで撮影したツーショット写真もあって,どっちがどっちか見分けがつかないほどよく似ているとか。
 そしたら伴奏の猪野先生は某東京都知事そっくりだそうで……。
 ということでそっち方面からも話題が取れるかもということになりました。さぁどうしまチョ……。
11月16日 月曜日
 先週から毎夜毎夜,著作隣接権関係の資料を音声パソコンに読ませて,かなり勉強しました。そして,こんなにガチガチな規定が作られていたら,本当に質の高い録音による著作物が世の中に広がっていくことの妨げになるだろうという結論に至りました。
 録音物にかかる著作隣接権は,一般的にはその録音の原版が作られてから70年で切れるはずです。しかし,例えば外国で70年以上前に作られた原版を,日本のレコード会社が譲り受け,レコードもしくはCDを販売した場合,日本での著作隣接権はレコード会社がその原版を入手した時から70年間守られる……という風に考えたい人たちが,かなり多いようです。
 同時に海外から取り寄せた,著作隣接権の切れた録音に基づく副生物であっても,
70年以内に日本のレコード会社が原版を取り寄せてリリースしている場合は,そのレコード会社から権利侵害を主張されそうな雰囲気であることがわかりました。ちなみに著作権法にはそんなことは一切書かれておらず,解釈の問題でそう考えられているというのが実際です。
 著作隣接権については,いかなる場合でも大本の原版が作られてから70年でその権利が消滅し,音のクリエーターがそれらを自由に音素材として活用できるようにすることこそ,音楽文化を守ることにつながると確信しています。
 などと難しいことをボヤいてみたのですが,著作権著作権とうるさく言われるのなら,全て自分たちで作ってしまえ!!という発想に今は傾きました。
 そこで録音機材の増強を図ってみました。若干年数は経過していますが,新品で手に入れたら100万円は下らない装備を整えました。
 それからインターネットのエキサイト イタリア語オンライン翻訳のサイトで,歌詞の単語の意味を一つ一つ調べて,歌詞を翻訳しています。どなたかが翻訳したものを朗読するのでも,著作権法に抵触してしまいますので……。ただ,独力では翻訳は難しいので,いくつもの訳文を参考にし,参考文献として出展を明らかにした上で,堂々と世の中に提起できたらと思っております。

11月9日 月曜日
 音楽文化を守る一大プロジェクト『手作りのオペラコンサートバージョン』を始動します。 『耳で楽しむ愛の妙薬』という音源CDを作成し,演奏会開催への足掛かりを作るプロジェクトです。実際の演奏の録音に乗せて,歌詞対訳を演劇風に朗読し,聴き手に情景が伝わるようにしてまいります。
 今は,演奏者に保証されている著作隣接権の切れた音源を探している途中です。多少音楽の音質が悪いことは我慢していただきつつ,そこは演技力と構成力,録音編集技術でカバーしてまいります。
 リゴレットの時に作った音源をはるかに凌駕するスケールで力強く実現させていきますので,ご期待ください。
10月21日 水曜日
 25日の日曜日,宇都宮市文化会館小ホールにて,私が所属するアルスカントゥス声楽研究会の,演奏会を想定したオペラコンサートが,こっそり堂々と開催されます。
 開演は午後3時。今回はインチキ薬売りではありません。が,私はコロナ後の活動再開ののろしとして,トップバッターで,レオンカバッロのオペラ『道化師』のプロローグを歌います。ピアニストの八巻聖美さんのうなるような前奏,そして繊細な伴奏も健在です。今回は入場無料!!何と入場無料なんだそうです。お時間のある方は足をお運びください。
10月9日 金曜日
 インチキ薬売りの怪しさは留まるところを知りません。現在2幕の真ん中まで暗譜が終了しました。テノールの丸山さんが,歌詞の対訳をICレコーダーで録音し,メールで送ってくださいます。それをききながら,情景を想いうかべたり,一つ一つの台詞に合う動きを考えたりしています。
 だんだんと,倍返しの半沢直樹を演じる堺雅人さんみたいになってきました。怪しさ全開で,イタリア語でのうがきをまくしたて,相手をその気にさせてしまう面白さというか爽快感というか。やってる方は癖になりそうです。
 リアルな南沢の実生活に,この怪しさをもちこまないよう,影響されないよう,気を付けなければ……なぁんて思ったりもしています。
7月20日 月曜日
 南沢こと,インチキ薬売りのドゥルカマーラ伯爵でございます。現在,テノールの
丸山さんとのデュエットを絶賛暗譜中です。聴いた感じより,はるかに難曲だなぁと
ため息をついております。なぁんて書いておりますが,だいたい覚えました。今,私が覚えている曲,下のリンクをポチっとして,場面を想像しながら聴いてみてください。
○ドゥルカマーラが貧農ネモリーノにインチキ妙薬を売り込んで……
場面をほんの少し説明しておきます。
 この歌の直前の場面では,ドゥルカマーラ大先生が街の人々を相手に安いワインを「妙薬」と偽って,売りつけます。
 そして二重唱の場面とあいなります。丸山さんは,今回は貧農ネモリーノの役で登場します。ネモリーノは,思いを寄せるアディーナに愛の妙薬を飲ませ,愛を成就させたいと思っています。そんなネモリーノに,ドゥルカマーラ大先生は,ボルドー産の安ワインを「愛の妙薬」と偽って,高値で売りつけます。
「効目が出るまで1日待たれよ。ただし当局がうるさいので、薬のことは秘密ですぞ」と言い含めて。 
 早速試飲したネモリーノは「秘薬」の勢いで気が大きくなり、陽気に唄いだします。さあ物語はどんな方向に進んでいくのでしょうか……。
6月22日 月曜日
 20日の土曜日に,愛の妙薬の1回目の練習会が行われました。私の今のところの役,インチキ薬師のドゥルカマーラ大先生の,めちゃくちゃ難しい詐欺的売り込みの歌ですが,まぁまぁ最初にしては上出来だったと思います。
 本来はおちゃらけた役回りのようですが,私はあくまでまことしやかに相手を信じさせてしまうような真摯さを重視したいと思っております。さて,どうなることやら……。
5月28日 木曜日
 いよいよ練習再開予定が決まりつつあります。6月20日にみんなで集まって練習することになりました。さぁエンジン全開!!頑張るぞ!!
5月12日 火曜日
 Zoomなどのオンラインツールを使ってアンサンブルの練習ができないか,リサーチしました。結論としては,今の段階では難しそうです。というのはZoomではこちらで声を出して,相手に届くのが1秒後。この時間差というかタイムラグが,アンサンブルをするには大きな障壁となります。
 ということでこのタイムラグをなくす方策をいろいろ考えて試してみました。携帯電話をもって,固定電話の近くへ行き,携帯電話から固定電話へ電話をかけてつなぎました。続いて携帯電話の受話口に息を吹きかけ,固定電話から聞こえてくるまでのタイムラグをはかりました。
 この方法だと,0.3秒のタイムラグがあることが分かりました。これくらいならもしかするとアンサンブルが可能かもしれないと思いました。これはだいたい,ピアノと演奏者が50メートル離れてアンサンブルをするくらいのタイムラグです。ちょうど大きな体育館で,卒業式の時に,会衆の一番うしろでピアノの音を聴きながら歌う感じかもしれません。お互いに聴き合うのは難しいかな……でも一応はアンサンブルは成立するかもです。
 何はともあれ,実際に試してみます。
4月29日 水曜日
 今日は本来であれば,アヴァンティの皆さん全員が集まって,練習の予定でした。しかしこの騒ぎで,それが延期となりました。
 この全ての文化が危機に瀕している局面だからこそ,アーティスト一人一人が,それぞれのスキルを守り育てることに,それぞれの場で努力しなければならないのだと思っています。
 インチキ薬売り,今は一人で小さな部屋にこもって練習しております。みなさんにお会いできること,楽しみにしております。
4月7日 火曜日
 インチキ薬売りの曲芸的せりふ回しをお楽しみください!!多分私はこういう表現はしないと思いますが……。やるんなら威厳たっぷり,本当にみんながコロっと騙されてしまうような,うさんくささ0な感じを目指したいと思うのですが……。
○ドゥルカマーラ伯爵の曲芸的なセリフ回しを楽しむ!!
3月17日 火曜日
 楽譜を猛烈な勢いで覚えています。インチキ薬師のドゥルカマーラ博士が登場して,大勢の人の前でインチキな薬の効能をまくし立てる場面,この言葉の細かさというか台詞の複雑さは,大変なモノです。まるでヴァイオリンでツィゴイネルワイゼンの指使いを覚えるような作業です。でも,ただ歌えただけでは仕方ありません。動きやら雰囲気やらをつけていかなければならないので,いやぁこりゃぁ難しいなぁって感じです。
 そんな時の強い味方。それが献血です。献血をすると,あら不思議!!その後1週間は記憶力と集中力が倍増します。抜かれてしまった分の血液を補うために,体のあらゆる部分が活性化されるのでしょうか。
 年間に採血できる範囲が決められていますので,年に3回しか使えない超スペシャルな集中暗記の裏技なのですが……。頑張りまぁす!!
3月9日 月曜日
「愛の妙薬」のインチキ薬師,ドゥルカマーラ博士の登場シーンの譜読みを始めました。全国の点字図書館のデータを検索すると,2つの歌詞対訳がありました。両方取り寄せて,中身を読みました。
 どうやら一つは元のメロディーに合わせて日本語で歌う時の歌詞のようです。そしてもう一つは,イタリア語の歌詞を直訳したモノのようです。
 後者の方がめちゃくちゃ面白かったのですが,前者は日本映画『男はつらいよ』のトラさんの台詞みたいで,それが文語調な感じで,何だか趣がありました。
 それから先日購入したCDを聴き,楽譜を見て,CDの演奏はおちゃらけすぎている感じがしました。何でしょうね,おちゃらけてもよいと思うのですが,最初から最後までアッパラパァみたいなドゥルカマーラ博士,インチキ臭くてあれじゃぁ庶民は騙せませんぜぇ…って突っ込んでやりたい感じがしました。
 ということで今回も,さまざまなドゥルカマーラ大先生に出会いながら,自分なりの表現を模索していくこととなりそうです。
 今の私のイメージは,最初は超ジェントゥルマン,そして薬の効能をプレゼンしながら売り込んでいくうちに,だんだん熱っぽくなって,みんなが信じた頃にうさんくささが出てくるような感じです。いやぁ,面白くなってまいりました。
3月2日 月曜日
 ヤフーショッピングで,『愛の妙薬』のCDを注文しました。2019年の10月に発売開始となったパバロッティが歌っているCDがあり,それを買うことにしました。
 2枚組送料込みで2750円,ポイント22%キャッシュバックって,これで商売成り立つんかいなぁ??と首を傾げつつ,注文ボタンをポチっとな??みたいな。何だかキツネにでもつままれているような気分です。
2月27日 木曜日
 アヴァンティのメンバーで,今後のことについて打ち合わせました。とりあえずドニゼッティの「愛の妙薬」の譜読みを始めることとなりました。
2月25日 火曜日
 点字楽譜が手元に届きました。コロナ騒ぎのドタバタの合間に,譜読みを始めます。気合を入れて頑張ります。
1月27日 月曜日
 ジルダ役だったりつ子さんが,点字の楽譜を作って下さるボランティアさんに,愛の妙薬の前半の楽譜を送ってくださいました。
 点字楽譜を作って下さる方から,2月24日には手元に楽譜が届くよう,作業をしてくださるという連絡があり,めでたく譜読み人生が再開できそうです。
 楽譜ができるまでの間,読書三昧を決め込むことにしました。
1月17日 金曜日
 世の中を飛び回っております。11日から13日は富山,明日18日からは岡山へ足を運びます。
 そうすると電車に乗っている時間が半端なく長いことになり,最近はその時間,読書に明け暮れております。
 富山往復では東野圭吾氏の『希望の糸』を読みました。運命に翻弄される家族。現実にはこんな数奇な運命はあり得ないのですが,運命の糸と糸を織りなしつつ,斯く斯くも感動的なストーリーをつむぎだすのですから,作家先生ってのは偉いものだなぁとあらためて感心してしまいます。
 それはそうと,そろそろ次の歌を覚え始まりたいと,真剣に考えるようになっております。どう転んでも来年5月ないし6月に歌えそうな,しかも難易度高めな曲を決めて,取り組み始めます。
1月15日 水曜日
 そういえば1月10日に,宇都宮のホテルニューいたやの和食レストラン「ききょう」にて,おいしいお夕食会兼慰労会兼,次回の話し合いを行いました。
 ききょうさんでは,10畳くらいの広さの個室に大きな円卓を準備して下さり,お刺身の盛り合わせやら,揚げたての天ぷらやらを次から次へと運んでくださり,こんなに至れり尽くせりにしていただいて恐縮だなぁ……という感じで会ができました。
 さて,次回の手作りのオペラコンサートですが,令和3年の5月または6月が濃厚となってまいりました。演目は決まっておりません。『蝶々婦人』『ランメルモールのルチア』『愛の妙薬』と,候補がいろいろ提示されたのですが,個人的には『愛の妙薬』かなぁ?と思う次第です。ということになると私は偉大なる脇役,インチキ薬売り??めちゃくちゃうさんくさぁくやってみたいなぁ…と思う次第です。
令和2年1月5日 日曜日
 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 ところで私,全盲でして,楽譜はボランティアさんに点字にしていただいたものを読んで,歌を覚える必要があります。これが結構大変で,時間のかかる苦行みたいな作業なのです。その上,私は死ぬほど忙しい毎日を送っておりまして(って,忙しいことが直接要因で死ぬ人って,めったにいないのですが……)
 とにかく次のオペラはいつできるか,定かではありません。できた時にやるってな方針で次を考えないと,皆様にご迷惑をおかけしてしまいます。とはいえ,またいつかやってみたいという気持ちは強くあるわけでして。
 早速,次回の演目を無双する日々とあいなりました。今のところドニゼッティの『愛の妙薬』かなぁ??みたいに勝手に考えております。
 相変わらず私は小学校教員ですので,何をするにしろ「助演」で目立っちゃうのですが。はやいところ次回作を決めて,楽譜を作っていただいて,今から予習用特設ページを作っちゃったりなんかして。はいはい,自分の首を絞めない程度に楽しみながらやってまいりますので,楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
 というわけで,今年もよい年にしましょう。
12月24日 火曜日
 幼い頃の小児喘息の後遺症というか,気管がぜいこらしてかゆい状態が,もう2カ月ほど続いています。忙しすぎるストレスかもしれないのですが,大きな声で歌を歌うと,若干症状が緩和されるような気がしていました。
 ところが15日以後,歌うのをさぼったらたちどころに症状が悪化してしまいました。仕方がないので学校で,卒業式の式歌をバカでかい声で歌っております。ここだけの話,子供たちは今年度の卒業式の歌が何に決まったのか,知らない状態です。
 明日,代表児童にのみ発表です。代表児童ってのは,私のへたくそな歌声の音取りCDを冬休み中にききまくり,美しい歌声で休み明けに各教室で練習に使う音取り音源を作成する,選抜メンバーのこと。
 選抜メンバーは,私とN先生が決めました。子供たちは,年に3度くらい選ばれる,歌の選抜メンバーに選ばれようと,どんな場面でもみんな一生懸命歌を歌います。
 今年は上パート15名,下パート11名の代表が選ばれたのですが,初めて選ばれた児童は5名。その喜び様ときたら……。本当にうれしいんですね。うれしい,うれしい……。そう全身で喜びを表します。
 表現することに魅力を感じ始めた子供たちのために,表現する文化を守り育てなくては……。そう強く思う今日この頃でした。
12月22日 日曜日
 今日は東京からいらした方の感想をおききしました。その方は私に会うなり,
「演奏会中,とっても具合悪そうだったけど,大丈夫でしたか??」
と。
 それに対して私は,
「呪われて具合悪いヒネクレじいさんを演じていたので……」
と応じました。
 日常の私とステージの上野私のギャップがすごすぎたらしく,いやはやご心配おかけしました。至って元気です。
12月17日 火曜日
 今回のコンサートの反響が続々と寄せられています。9割以上が大絶賛で,中にぽつりぽつりと今後の課題が見え隠れしている……,そんな感じです。
 垣間見えて来た課題こそが,今後あゆんでいく上で大切にすべきことと自分に言い聞かせております。
 その課題の一つに,私のオーバーアクションがありました。自分でも確かにオーバーアクションと感じられるだろう……他のリゴレットを演じている巨匠,歌い手は決してやらないような激しいことを敢えてやっているだろう……。そういう自覚があります。
 この点については,お客様が何を求めているかによって程よい加減になるよう進化させていきます。ただしその進化が,既存の概念や価値観に沿う形では,多分ないであろうことをお許しください。
 私たちは,まずはオペラを全く知らなかった方々に,「情景を思い描きながらオペラを観る楽しみ」を伝えていきたいと考えております。その手立てとして,登場人物の喜怒哀楽を,声で伝える効果的な方法を模索していきます。
 私は目が不自由な状況で,さまざまな舞台を鑑賞してきました。その中で,喜怒哀楽が伝わってこないステージは,心に迫ってこないことを痛感しております。その思いに基づく今回のステージでした。
 既存の演技では拓くことのできなかった世界の扉を,人々の心の扉を,力強く拓くことができるよう,精進と試行錯誤をしてまいります。
12月15日 日曜日
 本日はたくさんの皆さまにお越しいただき,無事に舞台を務めることができました。応援してくださった皆様,ご来場いただきました皆様,今まで本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
 私は主役でありながら,公立学校の教員と言うことから,直接的にチケットの販売に関わることはできませんでした。お客様が本当に入ってくださるのか,とても心配だったのですが,蓋を開けてみると,当日券を求めてたくさんの方々が会場に押し寄せ,別会場から椅子をお借りしてくることになるほどでした。
 演奏は……。リハーサルホールは若干音響が悪い感じで,重唱の際,伴奏が聴こえないという事態になってしまいました。とりあえず伴奏を聴かずに歌い続けたのですが,何カ所か合わない部分があって,ひやひやしました。
 まぁそれはそれとして,今できる精一杯はできたかなぁ……という感触を得ることができました。またいつか,コンサートホールで皆様とお会いしたいなあと言う思いが湧いてきました。
 私にとっては大きな本番でした。終わってしまった今は,とても寂しい気持ちでいっぱいです。でも,何か目標に向かって突っ走るって,楽しいことだなぁと,つくづく実感しました。
 さて,最後になりますが,今回のオペラコンサートの特設ページへのアクセスは,間もなくバリアフリーかるたのトップページからたどることがむずかしくなります。ページが消えてしまうわけではないのですが,ドラネコ君よりトップページの一部をお借りして,オペラのページへの入り口を作らせていただいておりましたが,その入り口がなくなります。
 またいつかオペラを上演する際には,このページへのリンクが登場するのですが,それまでは多分,南沢創のオペラのページにたどり着くためには若干苦労します。
 でも大丈夫。オペラのページを今,お気に入りに追加して置いて頂ければ,そこからはいつでも入ることができます。オペラに出演しなくとも,この日記も不定期にですが,更新されていきます。ということで今後とも応援,よろしくお願いします。
12月14日 土曜日
 午前中に,仕事で本日は駆け付けられないテノール歌手のM氏をのぞいた全員で,本番を想定した練習を行いました。仕上がりは……うぅん,まずまずって感じです。
 今日はみなさん衣装を着て,動きの確認をしました。私は初めて,頭におどろおどろしくビカビカに赤光りするテントウムシの作り物のついた杖を使って練習に臨みました。イタリア語がわからなくても,見ればどんな状況かわかるようになってきたといいますから,まずまずではないでしょうか。
 120席のところ,出ているチケット総数は107枚。当日はまだ若干の余裕がありそうですので,お時間のつく方は当日券若干ご用意できますので,会場へお越しください。
 お薦め名場面,なかなか更新できず,今から慌てていくつかアップさせていただこうと思います。どこまでできるやら……。
 音源アップ,そして本番の演奏,今できる精一杯を尽くして,皆様をお迎えします。何卒よろしくお願いします。
12月13日 金曜日
 昨日のリゴレットの特殊メイクは,今日だったらぴったりだったかも……などと妄想してみました。あの顔で学校へ出勤していたら……。今頃警察で取り調べを受けているかも……。
 それにしても13日の金曜日。念入りに何度も何度も顔を洗い,出勤してみたものの……。顔に若干の色が残っており,子供たちの目はそれを敏感にとらえておりました。大人にはバレなくとも,子供の目にはごまかせない……というか,子供って,同じ視力でも大人より目がよいのだと思いました。
 そのよい目で,世の中の素晴らしいものをたくさんたくさん脳味噌に焼き付けてもらいたいと思う今日この頃でした。
12月12日 木曜日
 昨日は片岡先生のところへレッスンに出かけ,今日は小山の猪野先生のお宅へ練習に出かけ……。おすすめ名場面を更新できずにすみません。明日の夜はきっと更新します。
 ところで今日は,猪野先生に当日のリゴレットのメイクを施していただきました。70歳くらいの超悪そうなじじいに大変身です。
 ちなみにジルダは16歳のかわいらしいお嬢様になったそうで……ってさぁ,ジルダはリゴレット54歳で授かった感じ??みたいな。
 音楽は妄想の世界です,想像力をたくましくしながら,いろいろと妄想してみてください。
12月9日 月曜日
 名場面の第二回をアップしようとして,音源を確認したら……。あっちゃかちゃぁ,音源が古すぎて,うまく再生できない!!そんな事態に陥りました。仕方なし,これからちがう音源を探して,その場面の解説を書いて……。多分次の名場面紹介は明日の夜になってしまいます。皆さんごめんなさぁい!!
 しかし私は転んでもただでは起き上がりません。第一回の名場面の背景解説,関連音源をアップしてみました。
○第一回名場面紹介はこちら!!
12月8日 日曜日
 今日から当日まで,
○今日の名場面 オペラ『リゴレット』
を開設し,場面解説と音楽でお楽しみいただこうと画策しております。どこまでできるかわかりませんが……。
 なお,今まで御紹介した場面とはちがう,新しい場面の紹介を心掛けますので,是非お楽しみください。
12月7日 土曜日
 下野新聞の週末何ちゃらと,栃木朝日に,手作りのオペラコンサートの記事が掲載されていたということを,周囲のみなさんが教えてくれました。どうりで最近,今回の演奏会の問い合わせが増えてきたわけです。
 でも,下野新聞も栃木朝日も,ウェブ上では取り扱いがない感じです。どうせなら世界に向けて発信してくださればよいのになぁ……と勝手にわがままを書いております。
 チケットは現時点でトータル80前後出ております。120席満席まであと40席。
「プレイガイドで買わせていただきます。」
そうおっしゃる方々がちらほら。あと1週間です。これから小山の先まで練習に出かけてきます。
12月6日 金曜日
 手作りのオペラコンサートの紹介音源ですが,ジルダを歌っているのは,イタリアソプラノの巨匠,リーナ・パリウギさんです。録音は,黒羽りつ子さんが提供してくださいました。今から60年以上前の録音で,どこかにないかと探しているのですが,未だに見つけられていません。
 ところでリーナ・パリウギさんは,私にオペラを教えてくださっている片岡真理先生のお師匠様です。片岡先生夫妻は,リーナ・パリウギさんの最後のお弟子さんなんだそうです。
 そこでリーナ・パリウギさんについて調べようと,インターネットで検索してみたのですが,情報は皆無に等しい……。ただ,巨匠であることだけは間違いないというか,そういう記述が散見されます。
 パリウギさんの生まれ育った街には,パリウギ通りとか,パリウギ○○という感じで,パリウギさんにちなんだ名前がたくさんつけられています。
 ということでパリウギさんは,南沢創の先生の先生……ということになります。体格は小柄だったようですが,その繊細で透明で味わい深い声は,本場イタリアのオペラファンを強く魅了し続けました。ということで,あらためてパリウギさんのお声を,このページの紹介音源を通じてご堪能ください。
 私が次に片岡先生のレッスンを直接受けるのは,12月11日の水曜日の夜6時半からとなります。片岡先生からパリウギ先生のことを直接うかがったことはないのですが,せっかくですからうかがってみようと思っております。
12月5日 木曜日
 今日は学校が終わった後,電車で小山の先,間々田というところまで出かけ,みんなで練習をしました。体力的にとても厳しいことをやっていると思うのですが,それでも歌ったり演じたりするということは,とても楽しいことです。
 歌詞内容を日本語でイメージしつつ,その部分の動きや声色を考えるのですが,そこにつけられているメロディーや伴奏を聴くにつけ,作曲者ベルディの偉大さを痛感します。「理解するのが難しい」で片づけてしまうのではなく,その奥深さを感じようというオペラファンを少しずつ開拓する必要性を痛感しています。文化を育て,守るために。当日,是非,演奏会場にいらしてください。
12月4日 水曜日
 点字の当日パンフレットを作っていただく段取りが整いました。といっても,このページにアップされている情報を凝縮させた内容なのですが……。
 正直,リゴレットを演じる私ですら,音楽を聴いただけでは場面や情景を想いうかべることはできません。目が見えていれば,演じている姿や舞台を見ながら,ある程度のことは分かるのだとは思うのですが……。
 もちろん音楽そのものに耳を傾けてほしいと願いつつ,深く楽しむためにはパンフレットが必要とも思うのです。
 いずれにせよ点字パンフレット完成の目途が立ち,ほっとしております。
12月3日 火曜日
 そもそも私がリゴレットを演じることになったいきさつを紹介します。
 私は17年ほど前から,宇都宮在住の声楽家,片岡真理(かたおかまこと)先生に歌を教わっています。片岡先生は,パリ国際音楽コンクールの声楽部門で3位に入賞され,現在は栃木県内の合唱団を指導されています。そして,アルス・カントゥス声楽研究会の顧問をされています。
 アルス・カントゥス声楽研究会は,片岡先生とその奥様に歌を教わっている方々で結成している団体で,私もそこに属しています。同団体は,年に2回,演奏会用ホールを貸し切り,会員のみの本番の演奏会を想定した練習会,そして2年に1度の公開演奏会を実施しています。
 私はその練習会と公開演奏会で,たくさんのイタリアオペラの名曲を歌ってきました。私の本業は小学校の教師ですから,イタリアオペラとのお付き合いはアルス・カントゥスとともに,細々と今の路線で続いていくのだろうなぁ…などとぼうっと思っていました。もちろん真剣に練習を積み重ねてきて,オペラの素晴らしさは痛感し,その魅力に取りつかれてはいたのですが……。
 そんな時,栃木県内を中心に精力的に演奏活動をされている黒羽りつ子さんに,リゴレットを演じてほしいとお願いされました。
 私は今まで学んできた有名どころを何曲か歌えばよいのだろう……くらいに軽く考え,承諾してしまったのですが……。
 まさかのまさか。全幕やることになるとは,夢にも思いませんでした。
 土曜日の午前中は宇都宮市立中央小学校の子供たちに競技かるたを教え,それが終わると学校へ車が迎えに来て,小山の先まで片道1時間以上の道のりを練習にむかう……。そんな生活が約半年続き,今に至っています。
 大変だけど,この世界,やっぱ面白い!!体力と相談しながらできる形で続けていければと思っています。
12月2日 月曜日
 15日の会場,栃木県総合文化センターギャラリー棟の地下2階のリハーサルホール,客席数は120席です。しかしチケットは今の段階で70ほど出たところとのことです。小さな小さな演奏会ですが,お客様に足を運んでいただくための苦労を痛感しております。
 スタッフ,出演者はそれぞれの場で,本番に向けて準備しておりますが,いやはや一つのことをやるということは,いろいろと難しいです。できることを,できる形で……ということでお受け止めいただけますと幸いです。